Q. 犬のおもちゃはどんなものを選べばよいですか?
犬のおもちゃ選びは、遊びの目的に合わせて選ぶことが大切なポイントです。犬のおもちゃには大きく分けて、犬が単独で遊ぶ「ひとり遊び用」と飼い主さんと「一緒に遊ぶ用」があります。
「ひとり遊び用」は、⼀緒に遊べないときやおとなしくしていてほしいときなどに活用するおもちゃで、おやつやフードなどが入れられる知育玩具が代表的です。
「愛犬がすぐにおもちゃに飽きてしまう」「おもちゃを壊してしまう」「愛犬が喜ぶおもちゃの選び方を知りたい!」「成犬になるとおもちゃで遊ばない?」「おもちゃを噛ませることが歯みがき効果につながるのは本当?」など、犬のおもちゃについて知っておきたいさまざまな疑問にドッグトレーナーがお答えします。
犬のおもちゃ選びは、遊びの目的に合わせて選ぶことが大切なポイントです。犬のおもちゃには大きく分けて、犬が単独で遊ぶ「ひとり遊び用」と飼い主さんと「一緒に遊ぶ用」があります。
「ひとり遊び用」は、⼀緒に遊べないときやおとなしくしていてほしいときなどに活用するおもちゃで、おやつやフードなどが入れられる知育玩具が代表的です。
「一緒に遊ぶ用」は、引っ張りっこや、ボール投げ、口にくわえて振り回したりするもので、ロープ、ボールやフリスビー、ぬいぐるみなどがあります。引っ張ったり、追いかけたり、口にくわえて振り回したり、これらの動作は犬が狩りを行うときの行動です。
おもちゃで遊ぶことで狩りの疑似体験をして、犬がもともと持っている狩猟本能を満たしています。音の鳴るおもちゃのピューピューという音は鳥の鳴き声、カシャカシャという音は獲物を解体するときの音を連想させるようで、多くの犬は音の鳴るおもちゃが大好きです。
また、楽しく遊ぶためには、大きすぎず小さすぎず、おもちゃの大きさが愛犬のサイズに合っていることも重要です。いろいろ試して、愛犬のお気に入りのおもちゃを見つけてあげましょう。
一緒に遊ぶ用のおもちゃを犬に与えっぱなしにしていませんか?飼い主の目の届かない状態で、一緒に遊ぶ用のおもちゃを与えっぱなしにしていると、噛みちぎってしまうことがあり、誤飲・誤食の原因になりかねないので危険です。一緒に遊ぶ用のおもちゃは遊び終わったら必ず片づけましょう。また、遊んでいる最中に興奮して壊しそうになったら、取り上げて落ち着かせましょう。
ひとり遊び用のおもちゃは、長時間舐めたり噛んだりしても壊れにくい材質でできていますので、ひとりで遊んでいてもらいたいときにはそちらを与えるとよいでしょう。遊んでいる間は事故が起きないように観察しましょう
犬は飼い主さんと一緒に遊ぶことが大好きですが、日頃から一緒に遊ぶことがきちんと習慣になっていることが重要です。子犬の頃から遊ぶ機会を設けていないと、犬の「遊びたい!」というモチベーションを引き出せなくなってしまいます。
愛犬があまり一緒に遊びたがらないときは、まずは積極的にコミュニケーションを取ることから始めてみましょう。「オスワリ」「マテ」などごほうびを使った簡単なトレーニングでもよいので、「飼い主さんと一緒に何かをすると楽しい!」ということを犬が学習できれば、おもちゃを介して一緒に遊ぼうという意欲も高まってきます。
「遊ぶのは子犬のうちだけ。オトナになったらもう遊ばない」と思っている飼い主さんもいますが、遊ぶことが習慣になっていれば、いくつになっても楽しく一緒に遊ぶことができます。
犬にとって食べることも大きな楽しみの一つ。ひとり遊び用のおもちゃはおやつやフードを中に詰められるものが多いので、比較的どんな犬でも受け入れやすいものです。
すぐに飽きてしまう、長く遊んでくれないという場合は、中に入っている食べ物がそのコにとってはあまり魅力的でないということも考えられます。ドッグフードを入れている場合は好きなおやつに変えるなど、食べもののグレードを少しアップして様子を見てみましょう。
なかには、自分でおやつを取り出そうとせずに、飼い主に助けを求めてくる犬もいます。ひとり遊び用のおもちゃを使い慣れていないと、警戒したり、すぐにあきらめてしまうこともあるようです。あまり使ってくれないときは、好きなおやつをおもちゃの入口付近に入れてすぐに取り出せるようにするなど、難易度を下げてみましょう。
いずれのケースでも、まずは興味をもってもらうことが大切です。慣れてきたら難易度を少しずつ上げていくことで、徐々に長い時間、ひとり遊びができるようになっていきます。
犬の歯みがきを習慣化するにはそれなりの時間と根気が必要です。そのため、歯ブラシができない=オーラルケアができないとあきらめてしまう人もいるようですが、オーラルケアの方法は歯ブラシによるブラッシングだけではありません。
歯みがきをする目的は、歯の表面や⻭と⻭⾁の間の歯垢を落とすことであり、歯みがきができなくても、しっかりとものを噛むことである程度は歯の表面の歯垢を落とすことができます。
また、噛むことによって唾液の分泌が促進されます。唾液には口の中の汚れを洗い流したり、細菌の増殖を抑えたりする働きもあります。噛んで遊ぶおもちゃや、ロープでの引っ張りっこなど、しっかり噛ませる遊びをすることで、歯垢を落としたり唾液の分泌を促したりする効果が期待できます。
適度な硬さと弾力性のあるものを噛むことは、歯垢を落とすためにもよいことですが、硬すぎると逆に歯を傷めてしまうこともあります。獣医師の研究から、硬すぎるものは歯が欠けたり折れたりするトラブルが多いことが明らかになってきました。
最近では、オーラルケアのために開発された、適度な硬さや弾力性のあるおもちゃやおやつがありますので、そちらを利用したほうが安心です。
歯の表面の歯垢を落とすことを目的とした、オーラルケアのためのおもちゃ(歯みがきおもちゃ)は、適度な弾力性がありしっかり噛めるもの、歯の表面にあたりやすいものが適しています。
ロープ系のおもちゃは歯が食い込み、引っ張ったり顔を振ったりするので、歯垢が除去されます。ゴム製のおもちゃは弾力性が重要です。表面にギザギザの突起や凹みをつけ、歯垢を取り除きやすい仕組みになっているものがあります。また、中におやつなど食べ物が入れられるようになっているものもあり、おやつを食べようと必死になることで噛む頻度が高まります。
「一緒に遊ぶ用」と「ひとりで遊ぶ用」の両方を用意しておくと、おもちゃで遊びながらオーラルケアをする機会が増えるのでおすすめです!